2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

屏風土代(平安•延長6年928•小野道風)

屏風土代と他の道風の真跡を比較して、何かが見えてくるかと思っていましたところ、『智証大師諡号勅書』は、道風の真跡ではないという論文を見付けました。 諡号勅書とは、天皇が高僧の徳をたたえて、国師号、禅師号、大師号などの徽号を僧の没後、勅命によ…

粘葉本和漢朗詠集(平安) 古筆の特徴

〈読み〉 下くくる水に秋こそかよふなれむすぶ泉の手さへ涼しき〈歌意〉 岩の下をくぐってくる水にはもう秋が通っているのであろう。すくい上げる泉の水は手までもが涼しい 私の思う古筆の主な特徴 ① 流れるような筆使い ②連綿(文字と文字を続けて書くこと…

化度寺故僧邕禅师舍利塔铭(唐631•欧陽詢)

欧陽詢の楷書の代表的な作品として、「皇甫誕碑(貞観年間)」、「化度寺塔銘(631年)」、「九成宮醴泉銘碑(632年)」、「温彦博碑(637年)」があります。 欧陽詢(557〜641年)は、南朝の陳時代に湖南省で生まれ。唐の貞観15年に85歳で亡くなりました。…